一丸となってソリューションを模索

環境を傷付けるのではなく、環境のためになる製品を作ることが、Humanscaleにとって非常に重要な目標です。 そのミッションの一環として、当社は製品に使用する素材を評価し、人と地球の両方にとって一番安全な素材を使用するよう、継続的な作業に努めています。 残念なことですが、多くの有害な化学物質や成分が家具の素材として広く使用されています。 レッドリストは、環境を汚染し、食物連鎖の過程で生物の体内に蓄積していき、人の健康を脅かすような有害な汚染化学物質のリストです。 レッドリストに掲載された化学物質が自然界に放出されると、死亡率が上がるなど、貧困層に大きな影響が出ます。 Humanscaleは、レッドリスト物質を使用しない製品を作るとともに、古い製品を見直し、改善点を模索することに努めています。 当社はQuickStand Ecoをデザインする際に、様々な化学物質の中から、製品の表面に使用するものを評価しました。 ホルムアルデヒドを使用しない粉体塗装のMDFにたどり着いた後、さらに別の問題が発生しました。 ホルムアルデヒドを使用しないものの、製品の表面に使用することを決めた粉体塗装に別のレッドリスト化学物質が含まれていることが判明したのです。 ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、「テフロン」と同じ化学族に属します)というその化学物質は、環境ホルモンとして知られています。つまり、体内のホルモンに干渉し、神経・生殖・発育に影響して、がん性腫瘍を発生させるおそれがあります。 一切この物質を製品に使用しない、というのが当社の希望でした。
問題のソリューションを見つけるため、当社はサプライヤーに協力を求めました。DVUV社はこれを快諾してくれ、複数の処方を試してレッドリスト化学物質を使用せずにMDFに適切に固着する粉体塗装を見つけてくれました。 DVUV社は、処方に含まれていたPTFEを完全に、天然の粘土鉱物から得られる物質に置き換えました。 この新しい物質のおかげで、従来型の熱硬化による粉体塗装と比べて二酸化炭素の排出量が大幅に少ないプロセスが実現し、危険なレッドリスト化学物質を排除することができます。 当社がより安全な化学物質を求めるなか、当社のサプライヤー各社がさらに安全な代替物を提供するようになり、その影響が広がって業界水準の向上につながりました。 Humanscaleにとって重要なのは、環境と生命に被害をもたらすレッドリスト化学物質を使用せずに、シンプルかつ機能的な製品を作ることです。 粉体塗装に含まれるレッドリスト化学物質は少量であり、座位/立位製品全体に占める割合はさらに少なくなりますが、当社はこの危険な化学物質をこれ以上環境中に放出したくありませんでした。 サステナブル・マテリアル・スペシャリストであるLuke Zhou氏が当社の年次報告書で述べていることですが、「私たちはレッドリスト化学物質が製品に1つ含まれているだけでもだめだ」と考えたのです。 当社はネット・ポジティブの理念に基づき、コミットメント、チームワーク、創意工夫を通じて、お客様や私たちを取り巻く環境にとってより良い製品を作っています。