業界で一般的に使用されていた材料や化学物質のうち、環境を害することが明らかになったものがあります。  業界で使用されている有害な化学物質の多くが、レッドリスト物質に該当します。 レッドリスト物質の長期的な影響が明らかになるにつれ、それらを製品から排除する重要性が明確になってきました。 メーカーである当社は、レッドリスト物質を使用しない製品を作る能力があります。 さらに、使用している材料を企業が明らかにすることで、消費者が情報に基づいて購入する製品を判断することができるようになります。 当社は人間工学に基づいたオフィス製品からレッドリスト物質を排除することに努めており、その一環として一部の製品のデザインを見直しました。 デザインを見直すにあたって重点を置いたのが、製品の機能性、耐久性、美観を維持することです。 当社は有害な物質を排除するために、モニターアームをデザインし直しました。 当社のM8モニターアームの以前のデザインでは、支えるモニターの重量に合わせて調整を行えるようにする「フリクション・ハブ」でクロム6めっき鋼を使用していました。 洗練された光沢のある見た目と高い耐久性を持ち、コストが低いクロムめっきは、金属の仕上げとして一般的に使用されています。 めっき加工中に健康被害を及ぼし、その過程で周辺環境に漏れる可能性があるクロム6は、有害物質とみなされています。 生産工程で漏れた化学物質が飲用水に混入するおそれがあり、そうなるとこの物質を扱う作業員に加え、工場近辺で暮らす人々の生活にもダイレクトに悪影響が及びます。

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クロムと硫化物の濃度が高く汚染された水辺に立っている男性。 カビの発生を避けるため、農薬を使用することが多く行われています。

クロム6の代わりにずっと高価なクロム3を使用する、というのが当社の最初のアイデアでした。 しかし残念ながら、納得できる価格でこの物質を提供できる、安定したベンダーをなかなか見つけられませんでした。 その後、当社は別のアプローチを試すことにしました。 当社はQuickStand Ecoで使用しているのと同じような、粉体塗装タイプのディスクを作りました。 残念ながら粉体塗装タイプで当社のデザイン要件を満たすことができなかったものの、それでも当社は諦めませんでした。 当社は最終的に、材料を変えるのではなく、デザインを変えることにしました。 ハブをデザイン要素として維持しながら、今回はレッドリスト物質を使用しない高光沢のプラスチックを使用することにしました。 


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クロム6と他のレッドリスト物質を製品から排除することで、作業員、生産工場の近くで暮らす人々と環境を守ることができます。 消費者はサステナブルなオフィス製品を購入することで、人と環境を健全な状態に保つ取り組みに参加することができます。 

健全な材料を製品で使用するという当社の取り組みがきっかけで、多くのイノベーションが生まれています。 材料の情報を開示する当社の取り組みについては、こちらで詳細をご覧いただけます。 また、こちらで当社のモニターアームをご購入いただけます。